「You're Sixteen」を歌い終えた足達さんは、リンゴが実際にライヴで言うように、「What's My Name? 」〜「Ringo!」と繰り返し、「みなさん、ありがとうございます。本年もやって参りました、リンゴ・スター・バースデー・イヴェント!え〜っ、1曲目でね、髭が取れちゃいましたぁ。ちょっと1曲目からアクセル全開でね、歌っていましたら、もぉアッという間に取れちゃってね、下の方に置いちゃいますぅー。」と言って、あっさりと髭と決別する道を選択し、下あごの髭をテロリと剥がしてしまった(口髭はまだなんとか付いていました)。続けて「今回も、リンゴ・スターのソロナンバーや、ビートルズ時代の曲を織り交ぜて演奏したいと思いますので、最後までごゆっくりお楽しみください。では、リンゴのソロナンバーから、2曲続けておおくりしまぁーす」と言って、ユニオン・ジャックのマントをパッと外して、次の曲「It Don't Come Easy」と「No No Song」も、赤いスティックを指揮棒のように振りながら、楽しそうに歌う。
「No No Song」が終わると、足達さんは、ステージ奥のドラムへ向かい、ポッキーさん(普段はポール役)がMCを担当する。「リンゴのライヴでもお馴染みのヒット・ソングですね、「It Don't Come Easy」そして「No No Song」と2曲、楽しいナンバーをお送りしました。今度は足達くんが定位置に戻りまして、リンゴの最新アルバムからおおくりします」と「Fading In Fading Out」を紹介。
ポップなリンゴらしいナンバー「Fading In Fading Out」の後には、ポールとリンダもレコーディングに参加した「Six O'clock」、リンゴがジョージに捧げた「Never Without You」が続けて演奏され、ビートルズのメンバーを感じながら、リンゴのソロ曲に耳を傾けた。
チャーリーさん(普段はジョージ役)のリード・ギターにも陶酔し「Never Without You」が終わると、大ちゃん(普段はジョン役)が、今回のゲスト、新井さんとなっちゃんを紹介。リンゴ役としても活動している新井さんは中央の迫り出しステージで、タンバリンを叩きながら「Act Naturally」をさわやかに歌ってくれた。
「Only You」に続けて、すぐにユキエちゃんが、次の曲のイントロをピアノで弾き始め、ビートルズ時代のナンバー「Don't Pass Me By」が始まった。足達さんは、ギターを置いてハンドマイクで、また全身で大きくリズムを取りながら歌い出した。
楽しい曲調の「Don't Pass Me By」が終わると、足達さんが「もぉ髭が限界にきたようでね、取れちゃいました。ハイっ。」と口髭もなくなり、スッキリした表情でMCを続ける。「この前に打楽器を置いてますのでね。コレ使わないわけにはいきませんのでね、そろそろ使おうと思います。あのぉ〜、前列のお客様、大変うるさいと思いますのでね、まぁ諦めてね聴いてくださいねっ。えー、ではビートルズ時代のナンバーをヒズ・オールスターバンド風にねアレンジしたものを演りますぅー」と言って、「Honey Don't」が演奏された。
「Boys」の後、そのままリズムキープして「では、みなさんも一緒にね、お手伝いくださいって感じなんですけれども。まず叩きますのでね、それに合わせてお願いしまぁーす。」と足達さん。足達さんの叩くリズムの後に続いて、客席も同じリズムの手拍子で返していく。そんなヤリトリを続けた後、足達さんは「ありがとうございまーす。(みなさんの手拍子が)素晴らしいですね〜」とニッコリし、続けてドラム・ソロを披露。スティックの動きは、目で追えないほど素早く、リズミカルに跳ねていた。続いて「I Wanna Be Your Man」が演奏され、お馴染みのナンバーに、客席から歌に合わせて声援がかかる。
「Honey Don't」「Boys」「I Wanna Be Your Man」の3曲が続けて演奏された後、足達さんは「今日は、衣装をいっぱい持ってきましてね、最後はコレで行こうと思います」と話したかと思うと、星がプリントがされているシャツをパッと脱ぎ捨てて、大胆にもアスリートが着るような赤いピチピチTシャツ姿になった。「ちょっと恥ずかしいんですけどね、、、」と呟きながらも、次の曲「Oh My My」では、タッタカ、タッタカと軽快なリズムを刻みながらノリノリに歌う。曲の後半には、小柄ななっちゃんが迫力のSaxを聴かせてくれて、さらに盛り上がった。
続けて、先ほど脱ぎ捨てた衣装の一部、キラキラのスカーフを拾い上げて、曲に合わせて大きく振りながら「Photograph」を熱唱する足達さん。 「Photograph」が終わると足達さんは、次の曲が最後であることを告げて、リンゴがライヴでするように、ピースサインを大きく振りながら「Love Me Do」を歌った。曲の終わりでは、両手を広げてピースサインをしてポーズをキメる。
すると突然、足達さんの頭上から洗面器が落下!足達さんはその衝撃でステージに倒れ込んでしまうが、会場は大爆笑。(実はこの洗面器攻撃、昨年もあったのですが、お約束的な仕掛けとして、恒例になりつつあるのかもしれません!)と同時に、客席からは、大きな拍手とアンコールを求める「Ringo〜! Ringo〜!」の声が飛び交った。
足達さんは、フラフラしながら立ち上がり、ニッコリ笑って、アンコールに応えてくれた。まずは、ビートルズ時代からの有名なナンバー「Yellow Submarine」。
続けて「With A Little Help From My Friends」と「The End」がメドレーで演奏され、「The End」の歌い出しも足達さんが担当。高音のため少しキツそうな表情ではあるが、マイクにしがみつきながら、全身で叫ぶように歌い、そのまま新井さんと一緒に迫力のドラム・ソロを叩く。客席からもリズムに合わせた手拍子でふたりのリンゴを応援する。その後の大ちゃんとチャーリーさんのギターバトルが終わると、ユキエちゃんが弾くキーボードをきっかけに、再び「With A Little Help From My Friends」のエンディングへと戻っていった。